羽毛布団・枕
良い睡眠を取る上で大事な、お布団と枕。昨今、再ブームとなっている羽毛布団と、寝るときには欠かせない枕についてご説明いたします。
羽毛布団について
羽毛布団とは?
羽毛布団とは、ダックやグースといった水鳥の羽毛を充てんした布団のことです。保温性に優れ、人間の健康的な睡眠に最適であることから、健康寝具として、人気、評価を得ています。水鳥の羽毛には厳しい自然環境を生き抜く機能が備わっており、その機能が生かされているのです。
羽毛ふとんの特徴
- 羽毛ふとんに使用している羽毛は空気を多量に含んでいますので、かさ高性に非常に富んでいます。そのため、ほかのふとんに比べとても軽く、暖かです。
- 羽毛は吸湿性や放湿性にも富んでおり、人体から出る汗を吸収し、同時に発散も繰り返しています。そのため、羽毛ふとんは他のふとんに比べ蒸れを感じません。常時、さわやかな感触を得られます。
- 羽毛ふとんはドレープ性がたいへん良く、身体にとてもフィットするため、暖かい空気を逃がしません。また、冷たい空気の侵入も防御しますので、気持ちの良い寝心地が得られます。
- 羽毛は頻繁に日干しをする必要がありません。羽毛ふとんは、ほかのふとんより弾性回復率に富んでいるからです。しかしながら、日光消毒や保温性をさらに高めるために、毎月1〜2度、1〜2時間程度の日干しをしたほうが良いでしょう。
- 羽毛ふとんは耐久性にも優れています。また、側地を交換して、中に入っている羽毛を再利用することもできます。
- 羽毛ふとんは収納する際にも場所を取りません。小さく折りたたむことができるからです。また、軽量でもあるため、バックに収納してしまえば、引っ越しなどの移動の際も非常に便利です。
羽毛布団と羽根布団との違い
それぞれの布団に入っているダウンとフェザーの違いによって、羽毛布団と羽根布団とが分かれます。ダウンが50%以上のものを羽毛布団といい、フェザーが50%以上のものを羽根布団といいます。ダウンは、水鳥の胸部から腹部に多いタンポポ状の羽毛で、空気を多く含んでいます。一方フェザーは、一般的に羽根と呼ばれる部分で、湾曲した羽軸を持ち弾力性があります。ダウンは一羽の水鳥から極めて少量しかとれない貴重なもので、ダウンの量でお値段も変わってきます。
羽毛布団の選び方
- ダウンやフェザーなどの含有量、羽毛量、サイズなどの品質表示と、お値段を確認していただくことをおすすめします。特にGFマークの有無を確かめて、お買い求めになるのが賢い選び方と思われます。
※「GFマーク」・・・布団には、全日本寝具寝装品協会が作った、布団の名称や取扱方法、素材の統一基準があります。その厳しい統一基準に適合した商品だけに付けられる信頼のマークです。 - 暖かい室温環境では、詰め物の少ない、かさ高の低い肌掛けタイプのものが適当です。逆に室温の低い環境では、保温性を必要としますので、空気を多量に含んだ、かさ高性に富んだ羽毛布団が適当です。
- 縫製や糸の状態をよくチェックし、同時にミシン目の曲がり、縫い直し、針穴、縫い飛びなどがないかどうかをよく見てください。また、羽毛布団を軽くたたいてみて、羽毛が飛び出してこないかどうかもチェックすると良いでしょう。
- 布団を6分の1くらい折りたたんで上から押してみてください。上から押して手を離した後、ゆるやかな早さで元のようにふんわり戻るかどうかを、チェックしてみてください。元のようにふんわりともどればOKです。
- 多少の羽毛のにおいは使っているうちに消えてしまいますので全く心配いりませんが、特に強いいやなにおいのするものは避けたほうが良いと思われます。
枕について
枕はなぜ必要なのでしょうか?
- 頚椎の湾曲を理想的な状態に保ちます。
- 頭寒足熱の状態を作り、安眠できる環境を作ります。
- 寝返りの補助をします。
枕選びのポイント
- 肌触り(フィット性)
- 素材によって感触、音、におい、フィット感が異なりますので、自分の好みに合ったものをお選びください。また、構造や素材の組み合わせによっても寝心地が変わります。
- 吸湿発散性
- 吸湿性の高い素材を枕に用いることで、発汗によって生じた湿気を吸収し、発汗作用を阻止せずにスムーズに循環させることができます。ソバガラ、羽根、わたなどは吸湿性、スピードとも優れた素材です。発散性能の高いピローの詰物は、ソバガラ、羽根などのほか、通気性の高いパイプなどがあります。
- 通気性・放熱性
- 通気性が良ければ、熱を含んだ空気を早く逃すために放熱性が良くなります。パイプなどの樹脂素材のほか、ソバガラ、羽根、などが通気性の高い素材です。
- 保持性・弾力性
- 詰物には頭部の重さを支え、高さを保つ素材が必要です。一般に硬い素材は保持性が高いのですが、頭を乗せたときの感触が悪いために、弾力性を兼ね備えた素材として、パイプ、羽根、ポリエステルわた、ウレタンなどの素材を組み合わせたものがあります。